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Interviews

羽根車の脇を固める
部品づくり。
その設計思想を未来へ。

水車部 水車第一設計グループ
技師
N.Y
システム理工学部 生命科学科 卒

CAREER

2023
日立製作所に新卒入社
(日立三菱水力にて就業開始)
2023現在
水車部 水車第一設計グループ
[水車本体部品の構造設計等]

入社の理由・経緯

もともとは福祉や医療機器の開発職を志望していましたが、就職活動を進めるなかで、私が本当にやりたいことは「人が困っていることを解決すること」だと気づきました。そこで小学生の時に経験した東日本大震災での停電を思い出し、インフラ業界に興味を持ちました。なかでもクリーンエネルギーである水力発電に魅力を感じ、設計職として日立製作所に入社し、すぐに日立三菱水力を職場として働いています。

現在の仕事内容

羽根車を効率的に回し、
発電するための部品を設計する。

私は、水車の羽根車周辺の部品である主軸や軸受、配管や弁、ポンプなどの構造設計に携わっています。構造設計とは、お客様が望む水車の性能を叶える機能を実際のモノとして形にするために、荷重や強度、部品の組み合わせなどを検討し、材質や形状を決める設計です。運転開始から数十年が経過した既存の発電設備の更新案件を担当しており、基本的に更新部品はその発電設備での過去の部品をベースに設計しますが、そこで重要なのが「設計思想」を読み解くことです。例えば、既存部品にある穴が空けられているとすれば、そこにどんな意図があるのかを理解した上で設計しなければ、後にトラブルが起きるケースもあるからです。また、設計思想が古く、現代の基準と合わないこともあります。そうした場合は材質の見直しや寸法の再検討を行い、部品同士の干渉や強度のバランスを踏まえながら更新設計を進めます。

仕事の魅力・やりがい

多くの部品に触れながら、
設計思想を未来につなぐ。

日々多くの部品を扱う中で、常に新しい知識を吸収し、成長できる実感があります。それが今の私にとってのやりがいです。特に心がけていることは、「設計思想を未来に残す」ということ。水力発電所は数十年単位で稼働し続ける設備であり、次にその部品を扱う人が困らないように、設計意図や変更の理由をしっかりと文書化することを大切にしています。社内の図書登録システムを活用し、図面や設計の背景を詳細に残すことで、将来のトラブル防止につなげられたらと考えています。また、配管改造工事の設計内容を現地工事担当の部署に説明する際には、配管のビフォーアフターを図示した資料を自主的に作成して喜んでいただいた経験もあります。このように「見える設計」を意識して仕事に取り組んでいます。

日立三菱水力で働く魅力

風通しのよさと学び合う文化が、
成長を支えてくれる。

日立三菱水力の魅力といえば、人の温かさとフットワークの軽さにあると感じます。質問や提案を気軽に受け入れてくれる文化があり、例えばグループ会議のほか雑談などでも「情報共有の方法をデジタル化しよう」といった提案があればすぐに採用されるなど、柔軟な風土です。他部署との垣根が低く、拠点が違っていても気軽に声をかけ合う雰囲気があります。また、若手同士で勉強会を企画したり、自分の得意分野を共有したりと、学び合う文化も根付いています。水力発電設備は一つとして同じものがなく、土地の形状や水の流量に応じて設計を変える必要があり、だからこそ多様な知識が必要です。それが学ぶモチベーションと面白さにつながっています。

今後の目標・挑戦したいこと

設計の“なぜ”を解きほぐし、
知識継承と業務効率化を目指す。

今後は私自身が設計の現場で感じた「わからなかったこと」をベースに、新人向けの教材づくりに取り組みたいと考えています。水力分野は未経験からのスタートだったので「どうしてこう設計されているのか」が理解できずに苦労した経験が多くあります。最近、設計部署内では設計の際に出資会社である三菱電機・三菱重工業・日立製作所の垣根を越えて、それぞれの設計思想を柔軟に取り入れるようにしていく動きがあり、その背景を学ぶたびに面白さを感じますが、その一方で幅広い知見が求められる部分もあります。そうした複雑な知識を“見える形”にして後輩に伝えることも、設計者としての大切な役割だと思っています。知識の継承と業務効率化、その両方を実現していくことが今の私の目標です。

OFFの過ごし方

洋画と料理と、気まぐれ原付旅。

休日は家でのんびり映画を観たり、料理をしたりして過ごすことが多いです。気が向いたときには原付で少し遠出もします。最近は那須まで4時間かけて原付で出かけ、温泉に入ってリフレッシュしてきました。気分転換に、近場にあるサウナに行くこともあります。有休も取りやすく、オンとオフをしっかり切り替えられる環境に助けられています。